「さっき言ったばかりでしょ」
職場で何度も言われた言葉です。
でも本当に、言われたことを覚えておけないんです。
私は昔から、短期記憶がとても苦手です。
いわゆる「聞いたことを一時的に頭に留めておく力」が弱く、日常生活にも困ることがたくさんあります。
仕事中の「ちょっとしたこと」が覚えられない
たとえば、電話を取ったとき。
相手が名乗った瞬間に、すでに名前を忘れてしまう。
「〇〇さんから折り返しの電話をお願いします」──それだけのことが伝えられず、慌てて何度も聞き返してしまうのです。
会議中も同じです。
「あとでこれやっておいてね」と言われた瞬間はわかっていても、数分後にはすっぽり抜け落ちている。
メモを取ろうとペンを手に取る間に、内容が思い出せなくなることも…。
自分なりに考えてみた、なぜ覚えられないのか?
「ちゃんと聞いてないんでしょ」と思われることもあります。
でも、自分としては必死に聞いているつもりなんです。
一度に複数の情報がくると、頭の中がパニックになります。
話を聞きながらメモを取ろうとすると、処理が追いつかずフリーズしてしまう。
覚えなきゃ、忘れちゃダメだ…と焦れば焦るほど、内容が頭からすり抜けていく感じ。
学生時代にも、こんな悩みがあった
思い返せば、子どもの頃から記憶にまつわる苦手はありました。
- 授業中に黒板を書き写すのが遅い
- 漢字や英単語がなかなか覚えられない
- 提出物や提出日をよく忘れる
当時は「ただのうっかり」「努力不足」と思われていたけど、今になって振り返ると、短期記憶の弱さが影響していたのかもしれません。
ほかにも、楽器や英語のテストで、先生の後からやってみて!というのが苦手でした。
- 先生が弾いたもの聴いて、後から弾く。
- 先生が話した英語を後からしゃべる。
これが本当に苦手でしたが、聞き取りができないのではなく、覚えておくのができないから再現できないんだと、大人になってから原因がわかりました。
周囲の反応と、自分の中の葛藤
何度も言われるうちに、「なんでこんな簡単なことも覚えてられないんだろう」と自分を責めるようになりました。
怒られるのが怖くて、誰かに聞き返すことすらできなくなる。
電話対応もかけてきた人の名、内容を覚えられず、うまく取次できない。
内容を伝えようとしても、しどろもどろになって、きちんとやって!と怒られる・・。
でも、本気で努力しても、やっぱりできないことがある──。
それが、すごく悔しくて悲しい。
同じように悩む誰かへ
「覚えておくのが苦手」というのは、なかなか理解されにくいことかもしれません。
でも、それが日常の中でどれほどストレスになるかは、体験した人にしかわからないものです。
私のように、診断はされていなくても「なんだか人より苦手が多い」と感じている人はきっとたくさんいるはずです。
このブログが、そんな誰かの気づきや安心につながれば嬉しいです。
※この記事では医療的な診断や治療法には触れていません。あくまで一個人の体験談としてお読みください。
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